三つの駅の中間地点。
どの駅からも徒歩15分かかる場所。
車も使いながらの生活を考えるような敷地である。
コンパクトだが間口がとれている。
前面道路は4m、車の出し入れと道路斜線を考えなければならない。
北からの高度斜線もかかってくる。
狭小地特有の家具の搬入ルート、45分準耐火への対応、三階建てによる非常用進入口の設置と、道路側の外観に与える環境的・法的な制限と戦いながらデザインをした。
周辺は新旧入り混じる住宅街。街は建替えで2階建てが3階建てに変化している。
密集地でどのように光を取り入れるか。そして自然を感じられない住宅街でどのように豊かさを手に入れるか。
その答えとして東・西・南の三方向から光が落ちてくる吹抜けを設けた。各窓は時間や季節の移ろいを表現してくれる。
そんな建物にふさわしい外壁はリサイクル材で作られたサイディングを使い、一枚と同じものがない。雨が当たると色が変わり自然を感じる。工業的自然素材はこの街によくあう。
幅広フローリングや大判タイルが素材の美しさを際立たせる。
設計: 内藤 正宏
施工: 株式会社楽家
構造 : 木造3階
敷地面積 : 68.11㎡
延床面積 : 106.18㎡
竣工: 2023年7月
エリア: 東京都