「家」と奥様の仕事場である「美容室」が一体となった、3階建ての店舗併用住宅。店舗の入口は道路正面に開き、外壁はタイル張りの象徴的なファサードとし、住宅の玄関は奥にひっそりと配置した。1階の美容室と住宅の動線・外観を明確に分け、店舗を訪れた人が住宅とは距離を取れる計画とした。美容室は旧店舗の素材や家具を継承しながら、セットスペースをタイル張りとすることで、内外の素材感が連続する空間とした。住宅は白を基調とした明るく開放的な空間。玄関は三層吹抜けのストリップ階段が印象的な空間とし、二階へと導かれるよう、窓や植栽を配置。南側道路という立地に対し、明るさとプライバシーを両立できるよう配慮した。あえて南側に階段室を設け、階段室を「光の箱」とすることで、プライベートゾーンと外部との距離を確保。二階のリビングと一体的に配置したテラスの壁は、視線よりも高めに設定し、かつ屋根を設けることでプライベート性を高めた。プライバシーの確保によりリビングが暗く閉塞的にならないよう、吹抜けを設け、上部の大きな窓から光を取り込むことで、開放性を確保している。3階はウォールナットの床と落ち着いた色調でホテルライクに仕上げ、職場と住まいが近接する暮らしの中で、ゆっくりと安らげる空間を目指した。

